当社標準室は、計量標準供給制度に基づく温度区分の認定事業者として認定を受け、温度計測器の校正試験業務を行っています。当社標準室が校正した温度計測器等にはJCSSマーク付の校正証明書を発行することができ、この校正証明書は下記のような場合にご利用いただけます。
●ISO9000シリーズの品質システム審査登録制度に必要な書類の一部に当社が発行するJCSSマーク付の証明書が利用できます。 |
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●貴社の計量標準と国家計量標準につながりをもたせ、国内的に統一がとれた標準を使用することができ、製品等の品質管理、製造検査等において信頼性を高めることができます。 |
●海外取引で、相手方からの日本国内でのトレーサビリティに係わる要求に対しての対応が可能です。 |
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●JCSSマーク付の校正証明書は、法律による公的な証明書であるため、対外的に利用することが可能です。 |
■JCSS認定シンボル付き校正証明書
JCSS 認定シンボルは、計量法 第143条 及び ISO/IEC 17025「試験所及び校正機構の能力に関する一般要求事項」に基づく認定基準に適合する認定事業者にのみ使用が許されるもので、国家標準へのトレーサビリティと校正結果の品質を保証します。
当社標準室は、認定基準としてISO/IEC 17025を用い、認定スキームをISO/IEC17011 に従って運営されているJCSS(計量法校正事業者登録制度)の下で認定されています。
JCSSを運営している認定機構 IAJapan は、アジア太平洋試験所認定協力機構(APLAC)及び国際試験所認定協力機構(ILAC)の相互承認協定(MRA)に加盟しています。
●認定校正の特長
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国家標準とのトレーサビリティが保証された温度計により、プロセス管理・試験・検査などの温度計測ができます。認定シンボルは、マネジメントシステム規格(ISO 9000 シリーズ、ISO 14000 シリーズなど)における試験器のトレーサビリティ要求、及び、ISO/IEC 16949 等セクター規格における外部校正の認定試験所実施の要求を満たしていることの証です。 |
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温度計測の目的に必要な精度(不確かさ)が、校正品と校正方法に応じて保証されます(次項の最高能力参照)。 |
●JCSS 認定シンボル付き校正証明書の例

■ JCSS認定校正温度を1554℃に拡大(2007年9月)
銅の凝固点(1084.62℃)を上限とした従来のJCSS校正では、熱処理炉用の熱電対など、より高温で使用される温度センサの国家標準とのトレーサビリティが、1100℃までしか保証されていませんでした。上限温度をパラジウムの融解点(1553.5℃)とする今回の認定拡大により上限温度が1554℃まで引き上げられました。
これにより現在、日本国内で使用されている熱電対や指示計器付温度計のほとんどに国家標準とのトレーサビリティが保証されることになり、たとえば NADCAP認証に不可欠な高温での温度センサのトレーサビリティを提供することができることになりました。
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日本国内初の温度計現地校正のJCSS認定取得 |
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当社標準室は、このたび計量法に定められる校正事業者登録制度(JCSS)の区分「温度・接触式温度計」で、国内16登録事業者の中で、初の現地校正の認定を取得いたしました。
これにより、-30℃から1100℃までの温度域で白金抵抗温度計、熱電対及び指示計器付温度計の現地校正のトレーサビリティが確立されました。
現地で使用中の温度計をその場で校正する、いわゆる現地校正の要求は多数あり、そのメリットとして例えば、温度計の使用停止期間を短くできること、また、配線(又は指示計)の取り外しができない操業現場で温度計、リード線、計測計器をループ状態で校正することにより、従来、温度計と指示計を個別に校正していたためのコスト、手間の削減と計測温度の不確かさの明確化がはかれること。などがあげられます。 |
分 類 |
校正装置 |
校正温度(℃) |
校正対象品 |
定点校正 |
水銀の三重点装置 |
-38.8344 |
白金抵抗温度計と熱電対並びに温度計付き温度指示計 |
氷点装置 |
0 |
水の三重点装置 |
0.01 |
ガリウムの融解点装置 |
29.7646 |
インジウムの凝固点装置 |
156.5985 |
錫の凝固点装置 |
231.928 |
亜鉛の凝固点装置 |
419.527 |
アルミニウムの凝固点装置 |
660.323 |
銀の凝固点装置 |
961.78 |
銅の凝固点装置 |
1084.62 |
熱電対並びに 温度計付き温度指示計 |
比較校正 |
液体槽 |
-40~200 |
白金抵抗温度計と熱電対並びに温度計付き温度指示計 |
粉体槽 |
200~660 |
電気炉 |
200~1554 |
熱電対並びに 温度計付き温度指示計 |
※ガラス製温度計の校正は氷点装置及び液体槽又は、粉体槽を使用します。
校正対象温度計 |
校正の種類 |
校正温度(℃) |
対象温度計の寸法 |
使用装置 |
外径
(mm) |
長さ
(mm) |
熱電対
白金抵抗温度計
指示計器付温度計 |
比較校正 |
-40,0,100,200 |
シース8.0以下
素線3.2以下 |
300以上 |
液体槽 |
-40~250(任意温度) |
350以上 |
250~660(任意温度) |
400以上 |
粉体槽 |
100~1100(任意温度) |
350以上 |
管状炉 |
1100~1372(任意温度) |
600以上 |
1372~1554(任意温度) |
素線0.5以下 |
350以上 |
※:形状…寸法の長さ部分が直伸形状であること
※:端子…ワニ口で勘合・接続できる(リード)端子があること
※:端末付属品…端子箱・コネクタなどの付属品は取り外せること
上記以外の寸法・形状の温度計については、別途お問合せ下さい。
校正対象温度計 |
校正の種類 |
校正温度(℃) |
対象温度計の寸法 |
使用装置 |
外径
(mm) |
長さ
(mm) |
熱電対
白金抵抗温度計
指示計器付温度計 |
比較校正 |
300 ~ 1100(任意温度) |
7.5以下 |
200以上 |
球形炉 |
定点校正 |
-38.8344(水銀点) |
8.0以下 |
500以上 |
定点
実現装置 |
0.01(水の三重点) |
10.0以下 |
400以上 |
29.7646(ガリウム点) |
156.5985(インジウム点) |
7.5以下 |
480以上 |
231.928(スズ点) |
419.527(亜鉛点) |
660.323(アルミニウム点) |
961.78(銀点) |
700以上 |
1084.62(銅点) |
600以上 |
※:形状・端子・端末付属品についての条件は、比較校正と同じです。
上記以外の寸法・形状の温度計については、別途お問合せ下さい。
校正対象温度計 |
校正の種類 |
校正温度(℃) |
対象温度計の寸法 |
使用装置 |
外径
(mm) |
長さ
(mm) |
熱電対
白金抵抗温度計
指示計器付温度計 |
比較校正 |
-196 |
シース8.0以下
素線3.2以下 |
300以上 |
窒素沸点装置 |
-80 ~ -40 |
300以上 |
液体槽 |
※:形状・端子・端末付属品についての条件は上記の校正と同じです。
上記以外の寸法・形状の温度計については、別途お問合せ下さい。
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